うにゃガールのうにゃログ

映画と音楽、日々と子育て♡

恋とはどういうものかしら?

人生ではじめてオペラ鑑賞に行きました。はじめてのオペラはモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」です。前日に映画「アマデウス」をDVDでみてから行ったので、このオペラが生まれた当時の背景(もちろん、映画なのでフィクションもあるけれど)を想像できたりして、事前知識がなにもないよりは断然楽しめたかなと思います☆


フィガロの結婚」は、フランスの劇作家カロン・ド・ボーマルシェが1784年に書いた風刺的な戯曲、ならびに同戯曲を題材にヴォルフガング・アマデウスモーツァルトが1786年に作曲したオペラ作品である。
初演: 1786年5月1日
完成: 1786年
作曲家: ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト
初演: 1786年5月1日
楽式: オペラ
脚本: ロレンツォ・ダ・ポンテ





1786年5月にウィーンで初演された「フィガロの結婚」は、プラハ・ノスティツ劇場(現プラハ国立劇場オペラ)で上演、大ヒットとなりました。プラハの熱狂は、彼自ら「フィガロの結婚」を指揮したことで頂点に達します。劇場支配人は新しいオペラの作曲をモーツァルトに依頼、その秋に完成したのが「ドン・ジョヴァンニ」でした。

今回私たちが行ったオペラ公演は、そのプラハ国立劇場オペラが茅ヶ崎市民文化会館で行った公演です。本国(チェコ)では様々なプロダクションがあるそうですが、今回の来日公演ではモーツァルトが意図したオーソドックスな演出をするとのこと。オペラの割にはお値段もお手頃ということで、オペラデビューした私たち夫婦。普段から夫がクラッシックのコンサートには連れて行ってくれたものの、オペラは初体験。ドキドキ!

ちなみにオペラにはオペラ・ブッファと、オペラ・セリアがあるそう。オペラ・ブッファは喜歌劇、オペラ・セリアは悲歌劇ということみたい。ちなみに「フィガロの結婚」はオペラ・ブッファです。オペラ自体なんだか敷居が高いので、はじめてみるオペラが喜劇でよかったと思った。あと「フィガロの結婚」の有名な序曲は、ipodで一時期なんどもループして聴いていたので、生オーケストラで聴けるというのも楽しみでした♡


会場に行ってみると、年齢層が高いこと高いこと。私たちみたいな20代カップルや夫婦なんて(夫はさておき、私は30代でしたね)人っ子ひとりいませんでした。なので気持ちをシャキッとさせて鑑賞に挑みました。

劇中に主要登場人物の一人である少年ケルビーノが歌うアリアが、とても有名であることを夫が教えてくれた。「恋とはどういうものかしら?」と聞いたことのあるタイトルで、どこで聞いたのかな?と思ったら、岡崎京子さんの漫画のタイトルでした。タイトルがひとり歩きするくらい有名な曲ということだけど、このオペラを観るまではソース元がこちらであることをもちろん知らなかったぁ。知らないって恐ろしい!

“Voi che sapete che cosa e amor”
—恋とはどういうものかしら?—

〜歌劇「フィガロの結婚」K.492より 作曲 W.A. モーツァルト



恋とはどんなものなのか ご存知のあなたがた、
さぁ、判断してください。
僕がそれを心の中に抱いているかどうかを。


僕が感じていることを あなたがたにお話しします。
僕にとってはじめての事で、それを理解することができません。


熱情に満ちた感情を感じ、それは今、喜びかと思えば、
次の瞬間には苦悩となるのです。


凍てついたかと思うと、次には感じるのです。
心が燃え上がるのを、そしてまた一瞬のうちに冷たく凍ってしまうのです。


それでも我を忘れて、愛を再び追い求めるのです。
誰がそれを手にしても、それがどんなものかわからないのです。


おのずとため息が出て、嘆いてしまうのです。
我知らず心ときめき、身体が震えるのです。


安らぎが見出せないのです。
夜も昼も、でも僕はこうして悩んでいるのが好きなのです。


恋とはどんなものなのか ご存知のあなたがた、
さぁ、判断してください。
僕がそれを心の中に抱いているかどうかを。


こんなにも胸がきゅんとなる詩を、恋する相手の前で歌うというシーンはとてもロマンティックでした。しかも恋する相手は1人ではないっていう、憎らしい少年ケルビーノ。でもこれには伯爵夫人も胸がときめいていたはず。それでも伯爵夫人としての理性を失わないというか、自分の置かれている立場を一番に考えているあたりはやっぱりそうなんだぁと納得。

ちなみに今回のオペラは全編イタリア語なので(オペラはだいたいイタリア語らしい)もちろん字幕が必要で、ステージの両脇には縦長の電光掲示板があって、そこにリアルタイムで字幕が流れます。しかも同時に複数人が歌ったり話したりするので、情報量の多いこと多いこと!舞台は全四幕あわせて3時間以上はあったけれど、劇中は猛烈に集中していたので、幕が下りた途端にアクビがでるというなんだかマヌケな自体に。つまらないからでたアクビじゃないのにぃ!
それに加えて夫は指揮者の動きをチェックしていたみたいで、複数人が同時に歌うときは都度、指揮者が役者に向かって合図をだしているとのこと。ウソ!どれどれ?と確認したけど、それはなかなか確認できなかった。タイミングが早くて、私みたいな素人にはわからないというのもあるけど、そうすると字幕が読めなくなっちゃうので。

そんなこんなで、全四幕ある歌劇もあっという間に終わりましたよ。この作品を200年以上も前の人が同じように楽しんでいたのかと思うと、昔の人と繋がれたような気がしてウキウキした。とても非現実的な体験だし、他の有名な作品もみてみたいと思いました。今年の6月頃、また同じ劇団がモーツァルト魔笛」の公演をするみたいなのでみに来たいと思ってます。

茅ヶ崎から横浜への帰り道では、お約束のオペラごっこをしながら帰ってきたのでした♪