うにゃガールのうにゃログ

映画と音楽、日々と子育て♡

朝、摂氏37度

ものすごく久しぶりの日記。でも最近はたまにtwitterをやるくらい。facebookもちゃんとやってないし、けどtwitterはやっています。twitterはなんだか、点がたくさんあるかんじでスキです。

そうこのあいだ、ヒューマントラストシネマ渋谷で「ベティ・ブルー/愛と激情の日々」が製作25周年記念HDリマスター版で上映していたので観にいきました。ある時期はイチバン好きな映画だったけど、今みたらちょっと激しいかな?と思って観にいった。けれどすごくいい映画だった。あの独特の間がいいです。音楽や画の色づかい、ユーモアのバランス。カメラワークも今みると効果的な使い方をしているし、なによりベティ役のベアトリス・ダルの存在感。色気と無邪気さが共存した彼女はホントに魅力的。彼女ありきの映画だけど、その脇を支えるゾルグ役、エディ役の役者さんもかなりいい味だしてる。

この作品を初めてみたのはもちろんVHSで、ディレクターズカット版のインテグラルだったのだけど、今回劇場でみたのは通常の短いバージョン。いまインテグラルをみたら感想も違うのかしら。と、思ってみたり。初見から10年振りにみた感想は、ベティの物語ではなくてゾルグの物語なんだと思ったこと。熱情はベティの中だけにあるのではなくて、ゾルグの中にもある。そしてそれをふたりで守っているようにみえる。「いかに愛されるか」じゃなくて「いかに愛すか」をこの映画は描いていて、すごく愛おしい気持ちになれた。

家に帰ってから劇中のシーンでゾルグが弾いていたピアノのメロディを弾いた。途中でベティがナチュラルの「シ」の鍵盤を弾くんだけど、その不協和音がいかにもフランスっぽい。この二人でピアノを弾くシーンもスキだし、もちろんベティが家を燃やしてしまうシーンもスキ。ピンクとブルーのペンキで家を塗るのもスキだし、ベッドで寝たくないからと言って、真夜中に裸でソファを解体するシーンもスキ。

ベティの「書いているの?」という質問に、ゾルグが「考えているんだよ」と答える終わり方は、すべての映画の中でイチバン好きなラストシーンかも。この映画にはスキなシーンがたくさんあるから、なかなかこの映画を超える映画がないのかなと思った。季節的には真夏にみるのが正解。今回の上映が真夏でよかった。